2011年5月2日月曜日

積読 異文化1-1 「村から工場へ 東南アジア女性の近代化経験」平井京之介

書評を見て購入。
タイの日系企業に働く女性への現地調査をもとにしたエスノグラフィー民族誌である。
1993年の調査の時期は古いが、そのアプローチと内容は十分にしっかりしている。


工場と農村の調査を組み合わせ、両方で集めた民族誌的データを分析することで、
若い女性にとって工場労働の意味と、それをきっかけに生じる社会変容の性質を考察している。

労働者が工場での生活にどう適応するかは、彼女らの家庭生活が
どれだけ変化したかと無関係では無い。

北タイにおける人々の「仕事」(ンガーン)
土地の持ち主は、稲刈りはその家族だけではできない。そこで、他の人の手を借りる。
そこには3つのパターンがある。

「アオ・ワン」は、労働交換。私はど労働を提供するけど、私が依頼したら労働を提供してね。
「アオ・カオ」」は、現物支給。収穫の一部を現物支給する。しかし、雇い主がその量を決める。
「ハップ・ジャーン」は、現金支給。1日の労働に対して現金が支払われる。
(最近は「ハップ・マオ」という作業全体を委託するという形態もある)

雇用主は、雇用者の方が雇用主の上位にあるようにふるまう。相手を立てる。
雇用主が休憩の果物やお茶など出す。また、その待遇の良しあしが、村の中の世間話でうわさされる。


(途中)

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